Minolta DiMAGE5


私がこれから一眼を使おうと思っている方に警句を捧げるなれば
「一眼レフはマニュアルで操作しなければ意味がない。
 しかしそれは禁断でもある。
 初めて知ったオナニーのように、それは心を捉えて、離さない。」
そんなところでしょうか。

色合いは人間感性への気持ちよさより写真的なよさを重視したものらしく、
タイトで真面目な色合いと言える。
ミノルタの絵作りには写真への美学が感じられる。
ユーザーにしかわからないだろうなぁ、という微細な魅力を感じることもある。
たしかに、肌の血色がよければその瞬間に発情できるでしょう。
でも肌の色は肌色なのだからその肌色としての肌色を出そうとした表現にも一味あるのです。

スタミナについては、「電力消費が高く、電圧制御がシビアなデジカメであるため 充電地での使用をお勧めします。」と教えられました。単三4本なので即効でスタミナ切れする印象はないけれど、予備は必須です。しかし、充電池を持ち運んでもいいよ、それも大量に、もうどうしようもないんだ、、
・・・そんな背徳的な気分にもなります。
一眼レフのようにかさばる代物をみんなが持ち運びたがる気分もわかる。
見逃しがちなところに魅力が存在しているのですね。

しかしフルオートでしか撮らないのなら小型だけれどほぼ同画質と思われるS304で充分。レンズの歪みはあるけれど機能は劣らず、もちろんマニュアル操作も出来るしポテンシャルもかわりません。でもD5の魅力は「解像度」とか「画素数」とか 「携帯性」とか「操作性」とかいうそんな無味乾燥したところには存在しないでしょう。

両手でしっくりと包み込みつつ操作ができ、慣れたら複雑に指を動かしつつ細かい設定ができる。
光学ズームはマニュアルだしフォーカスもオートよりマニュアルのほうが思い通りになる。
手間がかかるところまでほんっとにかわいい、そう頬ずりしたくなる本能を呼び起こす。
簡単にオートで撮らせてくれない。もう眠いんです、考えたくもないんです、
という厭世気分であっても「かまってかまって」うるさいからそのまま軌道に乗ってしまう。
そこがまたいいのです。

プライドの高い会話や無口を怖れた会話をするのでなく、孤独と孤独を交歓できる、
これこそが似非でないカメラと自分の心と心のつながりではないのでしょうか。



DIMAGE5『眼』
目の細い人よりも目の大きい人のほうが、こっち見られてる!って感じがしますよね。



ディマージュの黄昏
宇宙艦隊のようですね




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