戦う必要のないように 私たち航空自衛隊は日本の空を守っています。海に囲まれている日本が、万一外国から攻撃されることがあれば、空または海から侵略されるでしょう。航空自衛隊はそれを阻止しなければなりません。しかし、普段からそれに備え、日本の守りが堅ければ、たとえほかの国が日本に攻め入ろうと考えても、その攻撃をあきらめるはずです。こうして武力による侵略を未然に防ぎ、平和を保つこと。それが航空自衛隊の大きな任務なのです。 |
航空機の技術は年々進歩を続けています。この時代の変化に合わせて、航空自衛隊も常に新しい技術の研究と開発を続けています。これまでにも、航空機の機体の構造や材質、搭載するエンジンやレーダー、ミサイルなど、日本での運用形態を考慮した独自のアイデアと、高度な技術を盛り込んだ様々な装飾品を生み出してきました。ここでご覧いただく最新鋭の支援戦闘機F-2も、そうした年月の研究・開発の積み重ねにより、世界的にも注目される機体として生まれたのです。新ゾーンでは、このF-2の開発をはじめ、時代の最先端をいく航空自衛隊の研究・開発の活動をご紹介していきます。 |
左から 吸気・・・ファンが空気を吸い込みます 圧縮・・・ファンを通って加速した空気の一部は、圧縮機で圧縮されながら、燃焼室に送り込まれます。その他の空気は、エンジン本体の周りをそのまま通過して後方に排出されます。 燃焼・・・圧縮機で圧縮され高圧になった空気は、激しい勢いで燃焼室に吹き込まれます。ここへ燃料を噴射すると激しく燃焼し、高温・高圧のガスに変わります。 排気・・・本体のエンジンから排出される排ガスと、エンジン本体の周りを通過し、排出される空気の合計が、ターボファンエンジンの推力となっています。 |
バイパス比とは ターボファン・エンジン本体の、圧縮機、燃焼室、タービン3つで構成されている部分をコアといいます。バイパス比とはそのコアの部分を通過(バイパス)する空気量と、その外側を通過する空気量の差のことで、外側を通過する空気量が、コア部分よりも多いほどバイパス比は高くなります。ターボファン・エンジンには、バイパス比の高い「高バイパス比」のものと、バイパス比の低い「低バイパス比」のものがあります。 |
将来のエンジン開発 戦闘機に求められている性能のひとつとして、機動性、高速性が挙げられます。戦闘機の要求性能に応じてエンジンも開発され、変化してきました。音速を出すためにアフターバーナーを使用することで、大量に消費される燃料の削減、ステルス性の追求によるエンジンの熱対策や、短距離での離着陸、狭い艦上などでの離着陸が容易にできる垂直上昇を可能にするエンジンなど、新たな機能や形状をもった様々なエンジンの開発が行われています。 |